春埜山の山狗

春埜山のやまいぬ 春野人の写真に使わせてもらっているこの写真は、春埜山大光寺の本堂隣にある、お堂の山狗(やまいぬ)です。春埜山(はるなさんorはるのさん)は、春野町(はるのちょう)の名前のもととされています。昔は春山、俗称で春野山、春之山、春名山とか言っていたとか。春山は、悪さはしないが山狗(やまいぬ)の多いところとされたそうで、お堂も阿吽の山狗が両側に控えています。春野山守護神太白坊大権現は山狗に乗っていたとのこと。

 山狗は昔は大事にされていたらしい。イノシシやキツネなどが畑を荒らすのを、山狗が避けてくれるということで。お礼に、塩などを置いておくと、いつの間にかなくなっているとか。姿を見せぬとも、人々と共に山に暮らしていたということで。この山狗と、春野の山の守り手で無口というか口下手でシャイでやさしい春野人たちとちょうど合ってるかなと。(注:ツンデレとは違う)。

灯篭 福田講中 とはいえ、この山狗たちも灯篭も、大正とか昭和とかで、比較的新しい。そして見ると福田講中などと書かれているし、清水や静岡などの海からの参拝が多かったりする。実は江戸末期、「ころり病」という病が海辺ではやって、つまりは今でいうコレラなわけだが、それを鎮める、ご利益があるということで、脚光を浴びたらしい。そんなこんなで、今でも檀家は海辺に多いらしい。

 おそらく森林浴というかリラックスしたり、急峻な山道を歩く効果もあったのかもしれませんし、塩気が抜けたりしたかもかも。今でも春埜杉に元気をもらいに来る人も多いですから、まんざらでもないなと思ったりします。今日みたいな雨で少し暗くて、霧がかかっていたり、昼間でも雲か霧の中でふくろうが「ホーホー」鳴いている道を歩いて、白い霧をまとった大木の前に、畏れを感じます。


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