山では、ふじのつるとかが、木に巻きついて上のほうに伸びていくことがあります。木の上の方なら、日光を受けることができますから、そこまで伸びていって葉を茂らせ、だんだんと「つる」の部分を太くしていきます。すると写真のように木に食い込んでいきます。たまに枯らすことがあります。
熱帯林では、「しめころし植物」といって、同じようにつるが伸びていって、樹冠を覆うように葉を広げて、つるを太くして、最後には初めの木を枯らして、そのままつるが大木になっていく、いちじくの仲間があります。そこまではないにしても、日本でも数十メートルの長さで直径が十数センチにもなることがあります。
見てのとおり、木の形が悪くなったりするので、こうした「つる」は定期的に見回って切らなければなりません。山はそんなに手間がかからないといっても、こうしたことは毎年しなければならないんです。