私の田舎暮らし242 「私の失敗談(8)」

私の田舎暮らし242 「私の失敗談(8)」春野町で田舎暮らしをして今年の6月で13年目を迎えます。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。 
 【写真】8年前(3歳)のタイちゃん(推定体重42kg)



私の田舎暮らし242 「私の失敗談(8)」 【写真】最近(11歳)のタイちゃん(体重33kg)
           

(242)私の田舎暮らし 「私の失敗談(8)」愛犬「タイちゃん」の肥満

 我が家には、満11歳になる雄のクロラブがいる。この犬は、私たちが神戸にいた時に京都から生後2ヶ月で我が家に来た犬で、神戸で4ヶ月ほど暮らし、2001年に我々と共に現在地の春野に来た。そういう意味で、この地に来て私たちと苦楽を共にしてきた、家族同様の大切な犬である。

 私は当初からこの雄犬を逞しくて大きく育てようとして、餌を食べるだけ与え、運動も朝晩させた。例えば気田川までの急な山道を毎日歩かせ、道々、谷底に向かって枯れ枝を投げ、何回も拾ってこさせたりして、足腰を鍛えた。そんなかいがあってか、タイちゃんは一年後には、体重が36kgになり胸が厚く、がっしりとした体格になり、他の黒ラブに比べると、ひときわ大きく目立つようになった.雌のクロラブを飼っている方が、我が家にその犬を連れてやってきたことがあった。その方が、そのほっそりとした柔らかでしなやかな体つきをした雌のクロラブと、タイちゃんのがっしりとした体を比べて、「タイちゃんは、まるでプロレスラーみたいだ」言われたことがあった。そんな厳つく(いかつく)見えるタイちゃんだが、実際は気が優しく、小心なところがあり、タイちゃんが先に蛇口から水を飲んでいると、その雌のクロラブが後から来ると直ぐに譲ってしまったりすることがあった。また、散歩のときに体重が1/4ほどの小さな犬に吠えられて怖くなり、茶畑の木の間に首を突っ込み、お尻だけ出している様子は、飼い主にとっては、可愛くも滑稽でもあった。

 犬の体重を量る専用の体重計がないので、我が家では、タイちゃんの体重は、私が抱き上げて家庭用の体重計に乗り、その後私の体重を量り、その体重差から求めるやり方をしていた。タイちゃんは、体重を量るときに私に抱かれるのが嫌いで、体重計を見るだけでゴロンと寝転んでしまい、何とか避けようとする。それでも何とか抱き上げて、すばやく体重計に乗るのであるが、足をばたつかせるので、なかなか体重計の針が安定せず苦労した。こんなことで体重を量るときは、私がタイちゃんを抱き上げ、家内が体重計の針を読むなど、二人係でする必要があった。また、我が家の体重計は、100kgまでしか量れないのでタイちゃんの体重が増え、私の体重も増えるに従って、量れなくなってしまった。

 そんなことでタイちゃんの体重が判らなくなったが、時々しばらくぶりにタイちゃんに会う人からよく、「タイちゃん、太りましたね」と言われることがあり、そのたびに私は、「そうかな、お腹も出ていないし大丈夫だと思います。この犬は、筋肉質ですから」と、のんきなことを言っていた。しかし二年前ほどから、散歩をさせる時に前足を引きずるようになった。最初はそのうち直るだろうと思い、様子を見ていた。しかし、少しずつひどくなる様であるので、私が軽トラを運転して、助手席に家内が座り、足元にタイちゃんを座らせたので、狭くて二人とも文句をぶつぶつ言いながら、一時間掛けて浜松市街の動物病院に連れて行った。病院の先生と二人掛かりで、体重計がついた診察台に乗せると、36kgと思っていた体重が、何と43kgもあったのである。先生は、「足に負担がかかりますから、体重を減らした方がいいですね」と言われた。

 丁度その頃、私も医者から体重を減らすように言われていた。そんなことで二人の「体重減量作戦」が始まった。目標は、私が74kgを標準体重の66kgに、タイちゃんは43kgを33kgとし、二人合わせて、100kg以内とした。タイちゃんの体重33kgは、体重減少率が23%であり、私のそれは11%であり、タイちゃんには本当に厳しい数字であった。先に述べたように、我が家の体重計は、100kgまでしか正確には量れないので、もっと量れる体重計を探している時に、私の姉から、「もう使わないから」と言って100kg以上量れる体重計を貰った。また、タイちゃんには可哀そうであるが、しばらくは、餌を約半分にし、私も食べる量をかなり少なくした。そして、毎月体重を量ることを続けた。二人ともよく頑張り、半年後には私は66kg、タイちゃんは、33kgと二人合わせて99kgになり、目標の100kgを達成することが出来た。その後も体重を一月に一回測定しているが、タイちゃんは、いつ量っても見事に33kgであり、私の餌のやり方も大成功であった。「体重減量作戦」が始まって、1年半が経過したが、タイちゃんの体重は、ぴたっと33kg、私は65~66kg位を維持している。

 タイちゃんは、去年の12月で11歳になった。大型犬の寿命は、一般に短いと言われているので、もう高齢に達していると思われる。そんなことにも構わずに、若いときと同じ量の餌を与え、一度に食べ切れずに残しても、朝になると無くなっているので、相変わらず大量の餌を与え続けてしまったのである。その結果、前足の関節に負担がかかり、足を引きずるようになってしまったのである。散歩で会ったり、家に久しぶりに来た人に「タイちゃん、太りましたね」といわれても、「そうかな、お腹が出ていないし、大丈夫だと思います。この犬は、筋肉質ですから」と相変わらず同じ言葉を繰り返し、気にかけなかったのである。家内から時々、他の事で注意されても「なあーに、たいしたことはないよ」笑い飛ばしてしまうことがよくあるが、思い込んでしまうと、なかなか考え方を変えない悪い性格が出てしまい、もう少しのところでタイちゃんの寿命を縮めてしまうところであった。
                                         続く


同じカテゴリー(私の田舎暮らし)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
私の田舎暮らし242 「私の失敗談(8)」
    コメント(0)