私の田舎暮らし71 野生動物「カラス」

私の田舎暮らし71 野生動物「カラス」私は春野町で田舎暮らしをして今年の6月で7年目を迎えました。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。

【写真:カラス】

(71)私の田舎暮らし 野生動物「カラス」

 「烏なぜ啼くの 烏は山に 可愛い七つの子があるからよ 可愛 可愛と 烏は啼くの 可愛 可愛と 啼くんだよ」 この歌は、野口雨情が作詞したよく知られた童謡である。この歌の影響でカラスを、いたずらをするが何か親しみのある鳥と思っている人は多いと思う。私も神戸に住んでいる頃はそう思っていた。しかしこの土地に来て、カラスに対する私の印象はまるっきり変わってしまった。それはカラスが我々農業をするものにとって防ぐことが難しい害鳥であるからである。例えば、ピーナツを蒔くと芽が出て2,3cmに伸びた頃これを食べるのでもないのに抜いてしまう。玉ねぎの苗を植えるといたずらをしてこれを引き抜いてしまう。トマト、キュウリ、トウモロコシ、柿、蜜柑などは実がなるとこれをつついてしまうのである。カラスが近づくのを防ぐということを聞いて、防鳥テープを張ったが、最初は効果があるがしばらくすると慣れてしまい、テープを怖がらなくなってしまう。新聞に辛子の粉をお米のご飯に混ぜて団子を作り、これをカラスが来るところにおいておくとこれを食べてカラスが来なくなると書いてあったので試したが、これもたいした効果が無く、団子だけを食べられてしまった。本来、カラスは黒い鳥であるカラスが鳴くと、不吉な事が起きるという古来からの迷信があり、そのためカラスは“不吉な鳥”として嫌われていたという。柿などは、なり年とあまりならない年があるが、あまりならない年は、カラスにほとんど食べられてしまうのでほとんど口にすることが出来ない。この部落でもカラスに対しては半ばその被害に対してあきらめ気味である。どうせ果樹を植えてもカラスにやられるだけであるからとか、カラスが食べない栗かキウイを植えるとよいとかいう話しを聞くことがある。我が家の愛犬「タイちゃん」は、何かカラスに対しては寛大な態度をとる。散歩に連れて行くと茶畑に潜んでいるコジュケイを熱心に追いかけるのに、犬小屋の横でカラスがいたずらをしていても吠えることすらせず、まったく無関心である。ある時、タイちゃんの散歩をしているとカラスが罠にかかりばたばたもがいているのに出くわした。こんなカラスを見るとやはりかわいそうになり、そっと罠から足を外してやったことがある。去年の秋は例年と比べてカラスが少なかった。反対に旧浜松市内ではカラスが増えたという話を聞いた。カラスは時々変わった鳴き声をし、人が話をしているのではないかと錯覚をするときがある。野口雨情が作詞した童謡のようにカラスが親しまれる鳥になり、害虫を食べる益鳥になって欲しいものである。


同じカテゴリー(私の田舎暮らし)の記事

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
私の田舎暮らし71 野生動物「カラス」
    コメント(0)