私の田舎暮らし86 野生動物「蜂」

私の田舎暮らし86 野生動物「蜂」私は春野町で田舎暮らしをして今年の6月で7年目を迎えました。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。

(86)私の田舎暮らし 野生動物「蜂」

 ハチといえばスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチなどが身近であり、「大きな巣を作って家族でくらす」「花にやってくる」「毒針で刺されるから危ない」などのイメージがある。ハチといえば毒針で刺すものと思われがちであるが、実際に刺すハチはほんの一握りにすぎないという。本来、ハチの毒針は、産卵管であり、キバチ類ではこれを産卵する場所に差し込んで卵を生み付け、寄生バチの場合、宿主の体の中に産卵するのに用いられる。このあたりから産卵管に針としての性能が与えられるようになったといわれる。狩りバチは、毒を注射することで、獲物を麻痺させ、それを巣に蓄えて幼虫に与える。しかし、これらのハチは、自分の身を守るために毒針を使うことはあまりなく、狩蜂やハナバチでも、毒針は、家族を守るために使われるという。私は、一年に一、二回蜂に刺されるが、これは草刈などで知らずに蜂の巣に近づいた場合であり、蜂が周囲にいないか絶えず注意しておればほとんど防げることである。一方、社会性があるアシナガバチ、スズメバチ、ミツバチは集団で敵に当たる。蜂が他の何かの生物に対して毒針を刺すと、そこから蜂が攻撃的になる物質(フェロモン)を出すため、蜂のどれか一匹が刺すと他の蜂もつられて集団で襲いかかる習性がある。時々、蜂の集団に刺された話を聞くがこれなどは、フェロモンを出させ、蜂を興奮させてしまったためと思われる。軒先や玄関など人の出入りが頻繁な場所に大きな蜂の巣がかけられ、危険な場合には蜂の巣を取り除かなければならないことがある。この場合、棒などで叩き落すと失敗をするとハチを興奮させ、危険な場合がある。このような場合は、夜暗くなってから棒の先に新聞紙を丸めたものを縛りつけ、これに火をつけて巣に近づけ、蜂の羽を焼くと簡単に除去できる。これは私の父がよくやっていた方法を私もまねたものである。夜になるとハチは巣に集まり体を寄せ合ってじっとしているが、蜂の羽は油がありよく燃えるので火を近づけると羽が燃え、ばらばらと下に落ちてくる。落ちた蜂は、そのままにしておいてもしばらくすればアリが片付けてくれる。不幸にして蜂に刺された場合には、「エクストラクター」という器具ですぐに毒を吸い出せば、腫れは少しはましになる。この器具は、フランス製のもので、簡単なプラスチック製の注射器みたいな形をしており、注射器の先端に丸い筒状のものを付け、これをかまれた部分に当て、注射器のピストンを押すと患部が真空状態になり、毒を吸い出す仕組みになっている。蜂の場合は、毒が回るのが早いためすぐに処理しないと効果が少ない。蜂の巣には、ウジムシに似た幼虫が入っているが、これを出してフライパンでいって食べるととても美味である。信州に行くと瓶詰めにして売っているが、かなり高価である。蜂の子を食べることは、これも父がやっていたのを子供のころ私がまねてやったことがあるが、最近は何か気持ちが悪くてやる気にならない。この辺りでは、土蜂が地中に大きな巣を作るが、これを見つけると大量の蜂の子をとることができる。私の近所にゲテモノ食いのおじさんがおり、土蜂を見つけると採ってきて食べているが、その人は幼虫が大きくなりハチの形になっているものをバリバリと歯で咬んで食べるのがなんとも言えず美味しいという。


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