世界お茶まつりで世界一のお茶にもなった、春野の茶。今年も茶摘みが行われました。農家が一年間、丹精込めて育てた茶を、およそ5センチの長さに1葉1葉丁寧に摘みます。
「1芯2葉」といって、尖った芽と2枚の葉に揃います。手で摘む時は自然に折れるように、爪でつぶすとそこが赤くなりますから。摘んだら1葉ずつかごに。手の暖かさで微妙に変化します。このため1時間に100gくらいのペースです。それ以上に摘む人は、大きく採り過ぎです。籠の葉はすぐに集めて、涼しくします。
35kg摘みおわるのは、お昼前。直に工場に運んで蒸して揉んで。それも、通常5時間を、ゆっくりと丁寧に揉みますから、倍の時間がかかります。そうして出来たお茶は、光沢のある深い緑にピンと伸びた煎茶になり、旨みと香りが至福のときを醸します。