私の田舎暮らし181 「我が家の自作の建造物」

私の田舎暮らし181 「我が家の自作の建造物」私は春野町で田舎暮らしをして今年の6月で10年目を迎えました。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。


【写真】木工小屋の現在の建設状況

(181)私の田舎暮らし 「我が家の自作の建造物」:木工小屋(計画概要)

 ログハウスを計画した時、室内に大きな棚を沢山作り、荷物はすべてここに収め、土間は、木工をやる場所として使うことを考えていた。しかし実際にここで木を鋸で切断したり、電動カンナをかけて、初めて気付いたことであるが、これらの作業をこの小屋の中で行うと舞い上がる埃のため、置いてある荷物が真っ白になることに気がついた。このことは、事前に、少し考えてみれば当然のことであるが、実際に経験するまでは、判らなかった。このようなことがあり、また木工小屋を建てることになったが、ここは将来、私が年をとり、体力も衰えた時、小物の机や椅子などの家具を作る場所として考えている。

 建てる場所は、コナラの大木の横、ログハウスの横であるが、建物の北側が崖に続いており、地面が少し低いため、土を入れ、低い石垣を組んだ。この整地作業が終わり、入れた土が絞まるのを待って、基礎工事を始める予定である。基礎は、コンクリートブロックを一段、捨てコンの上に並べる予定であるが、この方法はログハウスでも採用したが、コンクリートブロックを寸法通り水平に狂いもなく並べるのは、なかなか大変で、技術を要する仕事である。これが寸法通り出来ないと、この上に立てる家が曲がってしまうので、時間をかけて細心の注意を払いながらやる必要がある。

 今は、建物の設計が終わり、製材機で自作した柱や桁、梁などに継ぎ手を刻んでいる段階である。小屋の大きさは8坪で10畳の土間の木工部屋と6畳の洋間からなる。6畳の洋間は、南側に1.5間の大きな窓を付け、太陽光を十分に入れることが出来、西側にも山々を眺めることが出来る窓を付けてある。床は、自分で引いた桧の板を張り、ここに自分で作った家具を置くことも考えている。

 この小屋は、初めて私が従来の木造木造軸組構法で建てるものであるが、やってみて気がついたことであるが、「大工さんというのはたいしたものだな」ということである。ログハウスの場合、多少寸法が狂っても何とかごまかし、力ずくで出来るが、軸組構法の場合、寸法が計画と異なると材料がうまく接続できない。これを大工さんは、曲がり金一つを頼りに寸法出しを行い、継ぎ手を一つ一つ刻み、前もって現物同士を付き合わせ、確認することもなく、棟上の時にはたいした修正もなく、一日で組み上げてしまうのである。私は、継ぎ手を刻んでも必ず入るかどうかを確認しているが、ほとんどの場合、一度でうまく仕上がることは少ない。柱や桁、梁などの継ぎ手作りが終了したら、いよいよ棟上をするのであるが、うまく組み上がるかどうか本当に心配である。棟上では、最も重い梁は100kg以上もあるため、チェーンブロックで吊り上げることになるが、このときだけは、息子に手伝いに来てもらわなければと思っている。この建物の完成は、2011年の中ごろになると思われるが、これが完成すると我が家の建築計画も終了する。2001年6月にこの地に来たので、10年間の年月を要したことになる。

 以上の文章は、約1年前に書いたものであり、現在は、写真に示すように、屋根板張りをしている状態である。木工小屋の建設については、後ほど、稿を改めて、詳しく報告させていただきたいと思っている。


同じカテゴリー(私の田舎暮らし)の記事

この記事へのコメント
 粘り強く挑戦されておられる実践奮闘ぶりに感じ入ります。それにしても楽しげな作業
実録、読み手をワクワクさせます。
 密度濃い10年間でしたね。もう少し経っ
たら植田さん、柳川さんたちと共に訪問さ
せていただく予定を、奥様を通じて厚かま
しくも申し入れています。建築途上の大事
な地点に差し掛かっているご様子なので、
足手まといにならぬよう留意します。ぜひ
見物させてください。
 育った木々がどんなようすになっている
かを見られるのも大きな楽しみです。
 
Posted by ゲキト at 2010年09月30日 08:09
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

写真一覧をみる

削除
私の田舎暮らし181 「我が家の自作の建造物」
    コメント(1)