私の田舎暮らし189 「我が家の春夏秋冬」 

私の田舎暮らし189 「我が家の春夏秋冬」 私は春野町で田舎暮らしをして今年の6月で10年目を迎えました。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。


【写真】軒下に積まれた薪の傍らに咲いた大根花菜

(189)私の田舎暮らし 「我が家の春夏秋冬」:春(8)

 5月の初めから10日ぐらいはこの地では茶葉の収穫が行われる。静岡県の牧の原などと比べるとこの地の茶葉の収穫は遅い。この季節は大型連休とも重なるので、外から来る人も多くなり、一変して春野は活気付き、にぎわう。私も少しだけお茶を栽培しているが、茶葉の収穫は1日で終わる。しかし、1年間お茶の木を管理していくことは、なかなか大変であり、お茶の木の整形、草取り、草いれ、肥料やり、消毒などを数回行う必要がある。その意味でも、お茶の出来具合と取引価格は、生産者にとって関心が高いことであるが、同時に生産者には、自然が相手であり、その対応が難しいことがある。例えばある年などは、茶葉の収穫を行う日の早朝に遅霜が降り、我が家の収穫は例年の1/4程度で、品質も悪くなってしまった。1日早く収穫しておれば問題なかったのであるが、一番よい日と思い延ばしていたことがこのことにつながってしまったのである。茶葉の収穫は、その春に出た新芽だけを刈り取るのであるが、この新芽は、霜に会うと萎れてしまう。霜にやられた新芽は、霜が降りた直後は、素人にはすぐには判りにくい。私も最初はなんだかお茶の芽の色がいつもと少し違うと思いながら収穫を行っていたが、太陽が昇り新芽に光が当たるとともに赤く萎れていくのを見て、霜の影響だと、はっと気がついた次第であった。霜は、平地にお茶を栽培している人の方が影響を強く受け、今年の霜は山の斜面の人は、影響を受けることはなかった。私のようにお茶で生計を立てていない者はよいが、お茶専業農家の人は、深刻な問題になってしまう。霜の影響を防ぐには、茶畑に送風用の大きな扇風機を取付ければよいが、これも費用がかなりかかる話であり、お茶の取引価格が下がっている昨今、誰にでも出来ることではない。

 5月になると私は毎年、千葉産のピーナツを沢山蒔き、このピーナッツは秋に収穫し、薪ストーブを焚くころになると、ストーブの天板の上で炒って食べることを楽しみにしている。毎年このピーナツはよく出来るが、今年は、種を蒔いても発芽が悪く、3回ほど蒔いたが、改善されず、このため収穫が少なかった。ピーナツは、他の豆類に比べて発芽率がよいので、私は他の豆は2,3粒ずつ蒔くが、ピーナツは、一粒しか蒔かない。芽が出なかったところを掘り返すと種が虫に食われてしまっており、直接の原因は、虫であることが判った。こんなことは、今までなかったが、これも気象の変化によるのだろうか。来年からは、種を害虫防止の薬剤にまぶして蒔こうと思っている。


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この記事へのコメント
お茶栽培の難しさについて、
素人にも分かる形で教えていただきました。
実際は、もっと多くの困難があるのでしょうが、
タイチャンが経験されたことを通じて、専業農家の大変さが、よく分かりました。
それにしても、お茶栽培というのは、なんという繊細な気配りを求められることか。あだやおろそかにお茶は飲めないなと思いました。
Posted by 大阪の住人 at 2010年11月24日 09:31
「大阪の住人さん」こんにちわ。
私はお茶をやり始めて、そんなに長くはありませんので、私の知らないことがまだ沢山あると思います。
お茶の品質には、ピンからキリまであり、どちらかというと私のお茶は、キリに近い方です。
上質なお茶は、すべての作業で細心の注意を払って作られていると思います。
Posted by タイちゃん at 2010年11月24日 13:13
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