私の田舎暮らし228 「オープンハウス」

私の田舎暮らし228 「オープンハウス」春野町で田舎暮らしをして今年の6月で12年目を迎えました。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。 
 【写真】ログハウスの壁に掛けられた道具類


私の田舎暮らし228 「オープンハウス」 【写真】ログハウスの桁の補強のために窓の中央部に後から挿入された柱

(228)私の田舎暮らし 「オープンハウス 春野人めぐり(2)」

 車から降りてきたのは、二組のご夫婦4人。その中の一人の女性を見て、今回のオープンハウスで唯一「ご興味があれば来てください」と言って、チラシを渡した人である。この方は、私が週一回お世話になっている大学の方で、田舎が好きで、これまでも春野での催しに、ご夫婦で何回か参加されている方である。先日、講義に行った際に、この催しの話をすると「是非来たい」と言ってくださり、そのとき、「12月4日(土)は、天気予報では、雨になる可能性が高いです」と言うと、「雨でも行きます」と頼もしい返事をしてくれた方である。こんなわけで、どんなに雨が降っても、このご夫婦だけは来てくれると思っていた方である。

 この時間には、視界が少し良くなり、前方にそびえる800~100mの山並みが曇天の中に顔を見せていた。私は、「一番左の低い山で頂上が木でこんもりしているのが秋葉山で885mです。そこから右についている尾根伝いの道が「スーパー林道」でこれらの山々は、1000m前後で、この尾根の裏側に天竜川が流れています。そして、この山々の直ぐ裏側にとんがっている山が竜頭山で1350mです」と説明する。「天気がよければ、この山々の所々にあるコナラが紅葉して綺麗なのですが」と言う。

 その後、「製材小屋」、手造り家屋として15畳の「ログハウス」と最近ほぼ完成した従来の日本建築様式で建てた「10畳の木工室と6畳の洋間よりなる建物」を見せる。製材小屋では、その横に積んである長さ4mの太い杉の丸太を指差し「この丸太を谷から引き上げてきて、この製材機で柱や板にします」と説明すると、「こんなに太く重い丸太をどうやって谷から引き上げるのですか」と問われ、私は「長いロープを丸太の端に縛り、このロープを持って谷を登り、これを道端の木の高いところに掛けた滑車に通し、このロープの端を軽トラで引っ張り、一本一本引き上げます」と説明をする。「ログハウスの場合、約300本引き上げました」と言うと何か信じられないような顔をしているので「私は、汗を流しながら重労働をすることが大好きなんです」と、また、聞いている人が常識では理解できないようなことを言う。

 ログハウスに入ってもらうと写真に示した「壁に掛けられた道具類」を見て、その多さに驚いている様子。私は「田舎暮らしでは、畑、薪作り、山仕事、家の建設に伴う土木、大工、ブリキ屋、電気屋、水道屋などすべてを一人でやるので様々な道具が必要になります」、「これらの道具は購入したものもありますが、貰ったもの、クリーンセンターで古くて錆びたものを頂いてきて補修したもの、中古品を購入したものなどです」と言う。「このログハウスは、今、改めて見ると色々失敗したところがあります」、例えばと写真に示した窓の中央に立てられた柱を指し「この柱は、屋根の重みで、桁(柱の上に載っていて屋根の垂木を支える太い構造材)が柱からずれてきたので、後から補強のために入れたものです。ログハウスは、このようなことをしても、あまり違和感がありません。そういう意味で、ログハウスは、失敗をしてもチェーンソーひとつで力ずくで何とかなります」と説明をする。

 一緒に来られたもう一組のご夫婦は、私がお世話になっているご婦人の姉夫婦であり、一緒に誘ってきてくださったのである。体も冷えてきたので薪ストーブで暖められた家に入っていただき、熱いお茶を飲みながらしばらく話をする。その時またタイちゃんがほえる。また、来訪者が来られたようだ。
                               次回に続く
        


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この記事へのコメント
「タイちゃん」さん おはようございます。
お宅から見る、秋葉から山住への峰々や気田集落が、雪に覆われている風景を想像しながら読ませてもらいました。

ログハウス建築のご苦労も、実際の作業を直視しないとなかなか実感が湧かないかも知れません。特に高所作業など・・・。

色々な道具類が揃ってゆくのは楽しいものです。
老い先短くなった今頃になって、今年「衝動買い」した電動工具があります。
年末恒例 キッチンの「包丁研ぎ」、やらなければと思っています。昔は砥石を使って入念にやりましたが、近年はダイヤモンドシャープナで誤魔化しています。

どうぞ佳い新年をお迎えください。
来年もよろしくお願いいたします。
Posted by 尾張仁 at 2011年12月27日 09:41
登場人物の姿が、生き生きと描かれていて、・・当然ながらタイチャンの奮闘ぶりも・・、読んでいて楽しくなりました。この調子で、続編を期待します。
そうですね、今年の春野ブログも終わりますね。ありがとうございました。来年もどうかよろしく。
どうか佳いお年をお迎え下さい。
Posted by 大阪の住人 at 2011年12月27日 10:32
「尾張仁さん」こんにちわ。
昨日は、初雪がふり、朝起きると雪が少し積もっていました。
春野は毎日、零下の日が続いていますが、薪ストーブをジャンジャン焚いています。
私もダイヤモンドシャープナを使用していますが、優れものだと思います。
今年は色々お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
Posted by タイちゃん at 2011年12月27日 18:03
「大阪の住人さん」こんにちわ。
今回、オープンハウスをやらせていただき、田舎に興味がある方が沢山いることを実感しました。
春野の活性化のためには、田舎の好きな若い人と色々な技術を持った定年退職者が来てくれることが必要だと思います。
最近少しづつ、このような方が入ってきており、この流れを強くしていかなければならないと思っております。
今年は色々お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
Posted by タイちゃん at 2011年12月27日 18:12
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