私の田舎暮らし234 「オープンハウス」

私の田舎暮らし234 「オープンハウス」春野町で田舎暮らしをして今年の6月で13年目を迎えます。神戸で30年間会社勤めをし、定年後にこの地に家内と愛犬「タイちゃん」と3人で暮らしています。田舎暮らしをこれから始める方々に少しでも参考になればと思い、しばらく出来れば週一回(火曜日)に書かせていただきたいと思います。 
 【写真】春野の北の山々

(234)私の田舎暮らし 「オープンハウス 春野人めぐり(8)」最終回

 今回のオープンハウスへの参加は、私にとって初めての試みであった。欧米では、この催しはよく行われていることは知っていたが、日本ではあまりなされていないと思っていた。この催しへの参加を誘われたとき、私はそんなに乗り気でなく、私を誘っていただいた方が私と親しい方であったことと、これが春野を町の人に知っていただくことに関して何らかの助けになるかもしれないと思い参加させていただくことにした。沢山の人を我が家に迎えるとなるとその準備がなかなか大変であり、遠くから来てもらう以上、来ていただいた方々が喜んで帰っていただきたいと思う。ここに来た当初は色々な方々に来てもらい、私たちの新しい生活を知っていただくことに勤めたが、次第に歳をとり、田舎の生活にも慣れてくると、こちらから誘って積極的に来ていただくことは、前ほどはしなくなっていた。

 今回のオープンハウスに参加した11軒を見るとほとんどの家は、その家で物作りをし、それを販売したりしており、我が家のように、田舎暮らしそのものを見ていただくだけの家は少なかった。しかし、最近は、平均寿命も延び、定年後は、好きな田舎でのんびりと老後を過ごしたいという方も多くなってきた。そのような方々が、私の様に実際に都会からいきなり田舎に来て、原野を開拓してこの地に融和して生活しているのを見たり、その話を聞くことは、何らかの意味があることではないかと思う。このオープンハウスの直後、大学の職員の忘年会があった。このときオープンハウスの話が出て、ある方から、「一日くたくたになり案内し、しかも、お茶やお菓子まで出して、まったくボランティアですか」と言われた。私は「そうです。今回沢山の人が我が家に来ましたが、その中の一人でも二人でも、今後親身にお付き合いできる人が出れば、それで私にとっては大成功なのです」と応えた。

 田舎に住んでいると私みたいにしばしば浜松市内に出る人は例外であるが、田舎にじっとしていればお金を使う機会も少ないし、食べるものも町に比べれば、お金を使わずに調達できる機会も多いため、生活費は、町に比べればかなり節約できる。しかし、新しく、土地を求め、家を建てるとなると当初はかなりの纏った資金がどうしても必要になる。一方、田舎は、日本国中どこへ行っても過疎化が進み、住む人が少なくなり、かつて住んでいた住居が空き家になっているケースがかなりある。従ってこの空き家を安く譲ってくれたり、貸していただければ、田舎暮らしをしたい人にとって大きな推進力になり、助けになると思われる。都会では、不動産の貸し借りや販売がかなり頻繁に行われていても田舎では、それがなかなか難しいのが現状である。その原因として、物件の持ち主は、町に住んでいる場合も多く、しかも物件が町のように高価でなく売却による収入も少ないのに、何か問題があった場合、遠距離にあるため、対処しにくいことと、近所の人にも迷惑がかかったりするためと思われる。従って、町のように当事者と不動産業者だけに任すのではなく、昔から住んでいる人や我々のように町から来て住んでいる人が間に入って、きめ細か手助けをすることも必要と思われる。そのようにすることにより、移住後の生活がスムーズになりトラブルも少なくなるものと思われる。


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この記事へのコメント
オープンハウスのサマリー。
さすがタイチャン!と拍手を送ります。

訪れた客人たちは、きっと満足して代えられたことと思います。
やがて、その中から、はれて春野の人になって下さる方々が現れることでしょう。
春野の野や山、それに人々、みんな素晴らしい存在です。
Posted by 大阪の住人 at 2012年02月07日 08:58
「タイちゃん」さん こんにちわ。
オープンハウス活動、ご苦労様でした。
ビジター達の最大の収穫は、移住の際のよき相談相手を見つけたということではないかと思います。
昨年、拙宅近くの土地を買おうとしている人から、不動産会社を通じて町内の人間関係について照会あり、全く問題ない旨返事してやったことを思い出しました。
Posted by 尾張仁 at 2012年02月07日 17:23
 タイちゃんさん、オープンハウス活動、
どんなにかご準備が大変だったかと
拝察します。
 しかし、その労苦は本当に自然に、
訪れた方々に、受容されたと思います。
私も田舎暮らし挑んだことがありましたが、
 結局撤退を余儀なくした体験がありまして、今い町の中で暮らししていて、その敗因を
振り返ってみますと、いろいろ浮かび上がってまいりました。失敗から学んだことから、
はっきり見えてきたことがいくつかあり、
それはそれで貴重な教訓を得たと思います。
 現役の頃から、友人と一緒に計画し、
移住貯金も始めて取り組んだんですが、
結局挫折の憂き目にあいました。
 タイちゃんさんの取り組みをまのああたり
にするにつけ、成功に至る要因が当然と
見えます。私の場合は、金儲けが目当ての
ような地元に入って、商いをやっている方が
山を削って山小屋を建てて、賃貸に供する形を取ったところに三角したんですが、肝心のその方が、地元の住人から反発を買って
しまったことが直接原因で、失敗に期した
のです。
 もう私のような年代になっては(70台後半)では、見果てぬ男の夢に終わってしまいましたが、それでもね、畑の一隅をお借りして、
野菜造りにいそしんではいるのです。
 
 タイちゃんさんに出会って、アドバイスを
してもらえる方は、安心して相談に乗って
頂ける運のいい方だと思います。
Posted by ゲキト at 2012年02月07日 21:57
「大阪の住人さん」こんにちわ。
今回のオープンハウスは、私にとっても印象に残るものとなりました。
来られた方で、年賀状のやり取りをしたり、その後もお付き合いをしている方々もあります。
その人たちと今後、自然なな形で、長続きのする交流が出来ればと望んでいます。
Posted by タイちゃん at 2012年02月08日 07:20
「尾張仁さん」こんにちわ。
新しい土地に移住する人達にとって,最も気になるのは、はたして、移住したその地で、周りの人たちとうまくやっていけるかということです。
私の時は、全く知らない土地にいきなり飛び込んだこともあり、また、町から移住している人も少なかったことから、自分たちでやるしかありませんでしたが、間に立って色々世話をしてくれる人がいれば、かなり心強いと思います。
Posted by タイちゃん at 2012年02月08日 09:48
「ゲキトさん」こんにちわ。
田舎暮らしに挑戦し、結果的には、実現しなかった経験談を詳しく書いていただき、いろいろな意味で、これから移住を計画している方々の参考になったのではないかと思います。
成功した人、失敗した人、いろいろな方々がおられると思いますが、このブログが自由にその人たちが書ける場になればいいですね。
Posted by タイちゃん at 2012年02月08日 10:05
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